つれづれ

ディレクション

私は文章を綴ること以外に
依頼者の印象をより良い方向に変える、という仕事をしている。

こういった仕事を、世間では
パーソナルブランディング
イメージコンサルタント
と言ったりする。

外見や話し方を変えることによって印象を変える、
のが「イメージコンサルタント」で
それ以外にも、その方の仕事や世に発信したいメッセージに合わせてコピーを考えたり、
どんな名刺がよいか、HPの文章を考えることまでしているので、私としては
「パーソナルブランディング」という言葉の方がしっくりする。

とはいえ、私は洋服を作れるわけでもなく、
髪を切ったり整えたりすることができるわけでもなく
かっこいい写真を撮ることもできないし、
HPの制作も名刺のデザインもできない。

それらができるスペシャリストに1つ1つ協力を仰ぎ
その方達の力を総結集して、印象を変えていく。

その結果、クライアントのビジネスや人生を
より望む方向へと加速するお手伝いをしていくのである。

その総結集をどうやってしていくのかが
ディレクションの醍醐味なのだけれど
それぞれのプロにお願いするときは、
様々なプライドの駆け引きが生じる。


自分のセンスを信じているからこそ、その道のプロとして活躍しているのに
私が「いや、そこはそうではなくて、こうしてください・・・」と言ったり
するものだから、相手は正直ムッとすることも多々ある。
私だってできれば温和にすませたい。

でも、いつも思うのだ。

洋服を売っている人は、お客様「自身」よりも
どちらかというと「服」を見てコーディネートしがちである。

美容師さんはどちらかというと、
自身が見ているお客様の後ろ姿や全体のシルエットを重視しがちである。
お客さんにしてみれば、後ろ姿より断然、自分の顔が映る正面から見た方が大事なのに。

また、カメラマンさんの多くは、どちらかというと
自分しか撮れないアート作品を撮りたいと思いがちである。

それぞれのプロフェッショナルが持つこだわりの
いい塩梅の掛け算を考えるのが私の仕事。

クライアントが、どんな看板を背負っているかによって
見せ方は変えなければいけない。

それはありきたりの「型」にはめるというよりも
その人が夢や思いを叶えるために、もしくは、自分のミッションを果たすために
どう見られるとスムーズにいくか、という視点で考えていく。


個性を尖らせる必要があるのか
信頼感を前面に出す方がよいのか
親しみやすさを出した方が良いのか。

ちなみに、私のような人に仕事を依頼してくださるのは
自分自身が商品、もしくは、自分自身が企業の看板のようなお立場の方。
政治家は、そう言った意味でも最たるクライアントになる。

中身が大事なことは100も1000も大前提の上での
話である。





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