つれづれ

【Vol.38】東京・青山(表参道)でお披露目 「是非」の心で

前回のニュースレターでもご案内しましたが、Japan Craft book の題字を担当してくださった書家・辰巳紫瑛さんの個展が青山(表参道)で1月23日より始まりました。

今回の個展のテーマは「心ととのえる書」。
題材はすべて禅語です。

こちらの力強く美しい「是非」をご覧ください。

是非とは、
善と悪、好と悪、有と無という相対的判断を指す。世俗のことは簡単に二つに分けられるのだろうか。

という意味なのだそうです。

まさに、そのような分別を持たないようにするだけで、日々、心は随分と穏やかになるはずです。

ほかに、「塵外楽清閑」「放下著」「六根清浄」「素心」「幽清」「無」など。どの書の前に立っても、しばし俗事を忘れ、極上の閑を得られます。

そして、この品格ある表装は、Japan Craft Bookのアドバイザーでもある、マスミ東京の横尾靖氏によるもの。「軸装は世界に誇る日本のエンクロージングアートである」とおっしゃっていましたが、まさに、その通りだと納得です。

https://www.masumi-j.com/

また、ギャラリー2階の一角にて、Japan Craft Book 第一号「神迎え」を展示させていただいております。特装版、書林版ともに、実際に手にとってご覧いただけます。

「和紙って、本当はこんなに 光沢があるものなのですか? ザラザラした紙というイメージでしたが、すべすべしたものもあるんですね」とおっしゃる方が結構多く、はっとしました。

我々が普段、文房具店などで手にする和紙は、洋紙にも使われる木材パルプを使った機械抄きのものが圧倒的に多く、自然素材と人の手だけで作られた紙を手にすることは、よほど意識しないかぎりないかもしれません。
実際、私自身も以前はそうでした。

どちらにもそれなりの良さがあり、優劣はないのかもしれませんが、日本人なら、本物の和紙に触れてみていただきたい、そんな思いからも、このJapan Craft Book Projectはスタートしています。

ちなみに、紙を「すく」という漢字ですが、手漉き和紙と機械抄き和紙。機械ですいたものには、手偏に少ない、という字をあてるのですから、日本語とは面白いものですね。

そして、書林版をご覧いただいた方からは
「想像していたより小さい」など、率直な感想もいただきました。
どの感想もありがたく貴重な機会となっております。

Japan Craft Bookのメインコンセプトは「掌に美しい日本を奏でる」です。掌におさまる大きさを意識しつつも、開いていただくと蛇腹形式になっており、1m50㎝ほどの長さになります。屏風のようにも愉しんでいただけましたら幸いです。

【辰巳紫瑛展 ー心ととのえる書ー】​
会期 : 2024年1月23日(火)〜28日(日) 10:00~18:00

会場 : 桃林堂画廊
​東京都港区北青山3丁目6-12

ヒューリック青山ビル1階
表参道駅[B4]徒歩1分
https://www.tatsumishiei.com/news/240109/

3月には鎌倉、4月には東京にて、制作者のトークイベントや展示会などを計画中です。また詳細が決まりましたら、ご案内させてくださいませ。

-オンライン予約販売サイトー
https://jpncraftbook.myshopify.com/

Japan Craft Book プロジェクト
代表  稲垣麻由美
official@japancraftbook.com

ーつづくー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください