先日、ある男性が私にこんなことを話してくれました。
「愛する、とは、開くことなんだって。
この間、ある講演会でそんな話を聞いたんだ。
ねぇ、この感覚、君にはわかる?」
「・・・うん? もう少し聞かせて」
「僕にはその意味がよくわからなくて
さらに、それは、どういうことなんですか?
って質問をしたら、こう言うんだ。
樹に抱きつくとわかりますよ、って」
「へぇ・・・」
そんな会話をしてから、
ひとりで、「開く」とはなんぞや、
と考え続けている。
樹に抱きついてもみた(笑)
しばらくしてわかったことは、ちょっと違った角度の答えだった。
その話をしてくれた男性のことを思い出すとき
となりにいた1時間弱の間、彼は確実に私に対して
「開いていなかった」。
どこか、この人は私に対して「閉じている」
という感覚があった。
「閉じられている」
「私に、この人は閉じている」
という感覚は
私をとても寂しくした。
そう、とても寂しかった。
樹は、木は、自然は、人を拒絶しない。
樹に抱きつくと、どこか安心する。
安心は「愛」につながる。
なるほど・・・
愛の反対は、寂しさかもしれない。
そして、不安は「恋」。
たくさんの人に心を開いてみると
思いがけなく「愛」に満ちた世界が
開いてくる気がする。