「人は誰しも、世の中を潤したい。
そう思って生きているものではないでしょうか。
あなたの本は、私を潤してくれました。
羨ましく思うと同時に、お礼を申し上げます。」
拙著『人生でほんとうに大切なこと』を読んでくださった
71歳の男性から届いたメッセージにそう書いてあった。
過分なお言葉に心からありがたい
と思うと同時に、「潤す」という言葉が
私の中でみちることとなった。
そうか・・・
誰かのこころに届くものを書きたい
と、ずっと思っていたけれど
それは、誰かの心を潤したい、
ということだったのかもしれない。
潤すことができるのは
美しい雨水であり
乾いた喉に通る清らかな水。
私の綴るものには、
ときに、怒りや、嫉妬の臭いがする水となることが
あるかもしれない。
でも、それも時に
人間らしいとお許しいただこう。
潤おす。
なんといい言葉なんだろう。
あなたの乾いた心に沁みる一文を
綴れますように。