Japan Craft Book とはなにか。
それは実際のところ、1冊1冊、形にするなかで本質が立ち上がり、自然と見えてくるものだと思っています。
ただ、目指すところを短い言葉で表すならば、「掌に 美しい日本を奏でる」です。
デザイナーの谷さやさんが、Japan Craft Book Project の概要をコンパクトに動画にまとめてくれました。
ちなみに「美しいとはなにか」を、よく考えます。
全ての人が美しいと感じるものは存在しないかもしれませんし、「美しい」の捉え方は人それぞれです。
ただ、一つ言えることは、ハッと心を動かされる時、人は「美しい」と感じるのではないか、と思っています。
それは、日常の中に溢れています。目に見えるものだったり、見えないものだったり。ただ、それは慌ただしい日々の中ではなかなか気づかず、感じられません。
わざわざ手に取り、読む、見る。
そんな「本」という仕掛けの中だからこそ、できることがありそうだと思っています。
これまでお伝えしてきたように、Japan Craft Book Project では現在、島根県隠岐諸島 西ノ島にある焼火神社の本を2冊制作中です。
その度ごとに、関わる作家もさまざまに広がっていくと、より多彩な世界が誕生しそうです。
(和紙の原料となる楮。西田和紙工房さんで)
小泉八雲が『知られぬ日本の面影』の序文の中で、
「語り継がれてきた小さな物語や迷信にこそ、人々の希望や怖れ、善悪の観念、目に見えぬ世界への想念が込められている」
と、書いています。
昔、おじいちゃん、おばあちゃんが、こんな話をしてくれたよ、と日本各地にひっそりと残る物語を、その土地に近い和紙を使い、世界へ再発信することができれば幸せです。
なお、前号で Japan Craft Book のHP が完成予定とお伝えしたのですが、もう少し整える必要があり、間に合いませんでした。失礼いたしました。
しばし集中して、作業を進めたいと思います。
このニュースレターも毎週木曜日発行でしたが、ペースを緩やかにすることを検討しています。いずれにせよ来週はお休みし、再来週の木曜日に発行します。いや、送らせてください。
いつもありがとうございます。