つれづれ

AFRICA ROSE

このBELLE ROSEという名の薔薇は、
茶褐色の大地、ケニアで育ったものだ。

美しいだけでなく、
ただそこにあるだけで、
強いエネルギーを発している。

とにかく茎が太い。花が大きい。
おしゃれな花瓶より、ガラスコップの方が似合う気がして
無造作に挿してみた。
どんどんコップの水がなくなっていく。
おもしろいほど、おいしそうに水を飲む。

ケニアから飛行機で17時間。
広尾にある「AFRICA ROSE」のオーナー萩生田愛さんの手を経て、
私のところにやってきた。

萩生田愛さんには、今回ご縁あって
初めてお目にかかったのだけれど、
小柄な彼女から感じられる大きくて強いオーラにも驚いた。

アフリカの薔薇を輸入販売しているというと、
フェアトレードのよくあるパターンと
簡単に片付けられてしまいそうだけれど、
彼女から教えてもらった話がとても印象的だった。

初めてケニアの薔薇農園で働く女性たちに会ったとき、
とにかく彼女たちの明るさに驚いたのだそうだ。

みんなでゴスペルを歌いながら、実に楽しそうに作業をしているらしい。
彼女たちは、出稼ぎに行った旦那さんが家に帰ってこなかったり、
経済的にいろいろ大変だったりすのだけれど、

「Are You Happy?」
って聞くと、満面の笑みで
「of course!」
と返事がかえってくるだそうだ。

「今日はいいお天気だし、子供たちは元気だし、うちには、
屋根だってあるわ!」
って。 なんかいいですよね、と彼女は笑った。

私がやりたいことは、雇用を生み出す、とかそんな立派なことより、
この彼女たちのパワー、この薔薇に宿った大地のエネルギーを
日本に届けたいことなんだ!って思ったんです・・・

が、彼女の原点らしい。

そんな風に彼女が思いたってから6年。
最初はインターネットで販売していたAFRICA ROSEは、
いまや広尾の店舗で気軽に買えるようになった。

きっと、これから私は折にふれて、この薔薇たちに逢いにいくことに
なる気がする。

今度は、MEMORYという名前のとびきり情熱的な真紅の薔薇を
家に連れて帰ろう。

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