つれづれ

国立がんセンターでの物語。なにも、やる気が起きないときは・・・

がんセンターでの取材が続いている。

「先生、どうしても、何もする気にならないんです。
今は、ずっとベットで寝ていたい気分です・・・」

そう、60代の女性が担当医に訴える。

「やる気が起きない時は、
やすみなさい、そういうサインだと・・・
そんな風に思っていただけるとよいのでは、
というのが、私からのお願いです」

と、先生がゆっくり答えた。

「やる気が起きない時は、
やすみなさい、というサインですから」

そう言い切って、終わらないところが
この先生のすごいところだ。

そんな風に言い切られてしまうと、

「そりゃあ、そうかもしれないけど
それじゃあいけない気がするから、
こうして話しているのに・・・」
というのが、患者さんの心の声だろう。

でも、先生から、こんな風にお願いされてしまうと
違う響きを持って患者さんに届くものがある。

そこには、この医師の
ただ、患者さんに寄り添いたい、というだけでなく、
患者さんである前に、一人の人生の先輩と話をしている、
その自覚と感覚を大切にしていたい、
そんな気持ちが根底にある気がした。

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