自分の中でとてもしっくりする一文に出逢った。
作家の上橋菜穂子さんが
あるインタビューで応えていたなかにあった。
「私が一番苦手なのは、『なぜ、この物語を書いたのですか』
という質問。一言で言えないからこそ、一冊の本を書くのです。
答えがない問いを問わずにはいられない人間の性を丸ごと抱えて
表現するのが物語。
主人公に心を乗せて物語の世界を行き、読み終えた時に、何かを
感じてくれたら、それが私の伝えたかったことです。」
という質問。一言で言えないからこそ、一冊の本を書くのです。
答えがない問いを問わずにはいられない人間の性を丸ごと抱えて
表現するのが物語。
主人公に心を乗せて物語の世界を行き、読み終えた時に、何かを
感じてくれたら、それが私の伝えたかったことです。」
「答えがない問いを
問わずにはいられない人間の性を丸ごと抱えて」
という一文に、私はブルブル音を立てて震えるものがあった。
人生に明確な答えなんてどこにもないのだ、
そう強く思うこの頃。