カテゴリー: Japan Craft Book メールマガジン

Japan Craft Book メールマガジンのバックナンバーです。HPが公開するまでの間、プロジェクト代表稲垣の個人ページで公開いたします。

  • 【Vol.42】「画・書・紙」展。そして、これから。

    【Vol.42】「画・書・紙」展。そして、これから。

     

    先日の『神迎え』刊行記念イベント「画・書・紙」展には、
    たくさんの方に足をお運びいただきました。
    心よりお礼を申し上げます。

     

    (マスミ東京のイベントスペース「MURO」は、
    もともとは漆を乾かすために使われていた「漆室」だった場所です)

     

    展示会場となった「マスミ東京」は、
    日本の伝統工芸の今を支える重要な場所であり、
    この場だったからこそ、広がるご縁を感じていただける
    ものがあったように思います。

     

    また、会期中に開催したトークイベントでは、
    オープニングに横尾靖さんの石笛(いわぶえ)、
    常見幸代さんの鈴にて場を清めていただき、
    日本舞踊家の白鳥佑佳さんに舞っていただきました。

    日本舞踊家の白鳥佑佳さん http://www.michikaoru.net/profile.html

     

    白鳥さんは、元タカラジェンヌで ”世界を巡る調和と祷りの舞姫”
    としても活動されているのですが、登場されたその瞬間、時空が変わった様に感じました。

    「いったい、これは何が起きている?」

    わずか2分ほどの舞だったと思いますが、
    正直なところ、私はかなり動揺していました。

     

     

    その後、しばらくしどろもどろの司会進行となったのは
    そのせいでございます(笑)

    神楽を題材にした本を作っておきながら、
    まだまだ「舞」というものがわかっていないようです。

    アメノウズメノミコト様、もっと勉強します!

    完成した奉納時の動画も皆様にご覧いただきました https://youtu.be/KWwlUPdS_s4

     

    なお、当日の様子はJCBのインスタに動画が上がっておりますので、
    ぜひ、ご覧ください。
    https://www.instagram.com/japan_craft_book/reel/C55x5t-SwlQ

     

    (朗読家・飯島晶子さん https://www.voicek.co.jp/
    朗読が始まると、一瞬で誰もが物語の世界へ誘われていきました)

     

    そして、トークイベントの最後を締め括って下さったのは
    飯島晶子さんによる『神迎え』の朗読でした。

    下記は、本文の一部を抜粋したものです。

     

    鉦が賑やかに打たれ
    太鼓がドンドンドンと響き
    楽しげな囃子に
    四方から神々が続々と顔をのぞかせる

    ヤハァー
    ヤハァー
    ヤハハーハー

    幣が風もないのに揺れ始めた
    山の霊気が一層濃くなり
    神々が次々と舞い降りる

    この場を清める者は神を守る者
    山の榊 海の塩

    ヤハァー
    ヤハァー
    ヤハハーハー

    いつしか 囃子に身を任せ
    神様と人とが一つとなった

     

     

    目の前に見えているのは、着物をお召しになった麗しい朗読家の姿なのに、
    耳を傾けているうちに、もう一つの世界が映像として
    立ち上がって見えてくるから不思議です。

    その映像は、2022年7月23日、焼火神社の例大祭で見ていた
    神楽そのものというより、あの場で心眼で見ていたもう一つの世界。

    水野先生の絵が動き出し、言の葉をまさに奏でて頂きました。

    自分たちが作り出したものが、誰かに託すことによって質量を増し、
    より豊かに膨らんでいく。
    それは、大きな喜びであり、幸せな体験でした。
    感謝ばかりです。

     

    そして、西田誠吉氏の石州和紙に実際に触れていただく
    機会となったのもよかったと心から思っています。

    実際に手を動かしている方からのお話ほど伝わるものはありません。
    西田さん、島根から駆けつけてくださり、ありがとうございました。

     

     

    さて、これから・・・。
    より多くの方にJapan Craft Bookを手に取っていただくにはどうすれば良いか。
    その試行錯誤は続きますが、まず、2024年7月23日に開催される、
    2年に1度、焼火神社で奉納される 『隠岐島前神楽』を拝見できるツアーを計画中です。

     

    米子空港までは皆さん各自でお越しいただき、

    7月22日(月)
    境港からフェリーに乗って隠岐諸島・海士町
    中村旅館  or  ENTO 泊

    7月23日(火)
    西之島  摩天崖・水野竜生10m作品観光
    +焼火神社例大祭・神楽
    国賀荘 泊

    7月24日(水)
    西之島→境港(13:20)

    という流れをイメージしています。
    飛行機代・食費は別で、島内の移動と宿泊費で多くても
    5万円以内にはおさまるようJTBさんと相談中です。

    詳細を近日中にこちらのメルマガ、HPでご案内しますので、
    ぜひご一緒ください。

     

    (こちらの水野竜生(画)、辰巳紫瑛(書)もツアーにご一緒します)

    参加希望の方、詳細を早めに確認されたい方は、
    こちらのニュースレターに返信していただくか、
    下記のアドレスまでご連絡ください。

    official@japancraftbook.com

    きっと、楽しい旅になります♪

    Japan Craft Book プロジェクト
    代表  稲垣麻由美
    official@japancraftbook.com

    ーつづくー

  • 【Vol.36】心からのお礼と予約販売開始のご報告

    【Vol.36】心からのお礼と予約販売開始のご報告

     

    「Japan Craft Book もうすぐ形になります……」 と言い続けて、いったいどれくらい経ったことやら。恐縮です。
    そして、漸く、本当に完成しました。

     

    ― 掌に 美しい日本を奏でる―
    JAPAN CRAFT BOOK  『神迎え』
    「日本の神様の物語を、日本の紙に綴る、描く」というコンセプトのもとに制作。
    記念すべき第1号は島根県 隠岐諸島・西ノ島にある焼火神社が舞台です。2022年7月23日の例大祭で奉納された「隠岐島前神楽」の世界をここに奏でてみました。

     

     

    神楽とは、神の居ます座である「神座(かむくら)」がつづまってできた語。
    夜の帷が下り、空と海が紺碧一色に染まる頃、大太鼓の音が厳かに社に響き、神々を迎える準備が始まります。鈴の音、徐々に賑やかになる締太鼓や鉦に合わせて神様と人が戯れ、歌い舞う格別なひととき。ここに描かれた跳梁は、舞人か、それとも神々の姿か。
    ページを捲りながら共に愉しんでいただけましたら幸いです。

     

    【書林版】

     

    表紙に使用したのは石州楮紙 天日板干。

    表面と裏面にて、同じ時空を異なる目線から表現。
    作風が全く違うものになります。

     

     

    裏面の英語訳は武部由子によるもの。
    掌の上にちょうど広がるサイズで、和紙のあたたかみを感じながら愉しんでいただけますと幸いです。

    定価 5,000円(+税)

     

    【特装版 アートブック】

    限定50部

     

    使用した和紙は、島根県浜田市にある西田和紙工房、7代目 西田誠吉による手漉き天日干・石州楮紙(稀)。

    その和紙を、表紙にも中面にもふんだんに使用。

     

     

    画家・水野竜生の水墨画をその和紙に刷るという試みに挑戦しました。

    和紙の強靭さとしなやかさを体感していただけるよう設計。製本はすべて手作業です。

     

     

    神楽歌をもとに綴った稲垣麻由美の文と
    辰巳紫瑛の書はスクリーン印刷。

     

     

    最終ページには、石州紙に朱の岩絵具を塗り、神楽を舞う社家を描いた原画が納まっています。
    (50点の原画は絵柄が異なります)

    最新技術と伝統工芸が融合したアートブックを、桐箱に収めてお届けします。

    定価 180,000円(+税)
    https://jpncraftbook.theshop.jp/items/81526473

     

    縁起を担いで2024年1月1日に予約販売開始。
    https://jpncraftbook.theshop.jp/

    印刷部分以外は全て手作業のため、大変申し訳ございませんが、立春ごろから順次お届けとさせてくださいませ。

     

    なお今後、展示会や隠岐へのツアーなども計画して参ります。引き続き、こちらのニュースレターにてご案内させていただきます。

    本当にここまで支えて下さいました皆様に心よりお礼を申し上げます。
    ここから、さらに一緒にJapan Craft Bookプロジェクトを育てていただけますと幸甚でございます。

    どうぞ、佳いお年をお迎えくださいませ。

     

    Japan Craft Book プロジェクト
    代表  稲垣麻由美
    official@japancraftbook.com

    ーつづくー

  • 【vol.35】想いを託して 造本家・新島龍彦

    【vol.35】想いを託して 造本家・新島龍彦

    ある日、突然、

    「そうだ、日本の神様の物語を 日本の紙(神)に綴ろう」

    と何かの啓示を受けたように思ったのは 2年半ほど前のことになります。

    それは、 大事な宿題を忘れていて、はっと思い出したような はたまた、「これが、ずっと探していたことだった」

    そう思った瞬間でした。

    篠原紙工さんでの会議  特装版を納める桐箱の大きさなども入念にチェック

    それから、何かに導かれるまま、 まさに、かんながらに歩んできたら、 たくさんの人に出逢えました。

    全てが、必要なタイミングで、必要な人に。

    そんな中のお一人。 この、指が長く美しい職人の手をした人をご紹介します。

    この方は新島龍彦さん。 製本をお願いしている篠原紙工の制作チームリーダーであり、造本家としてもご活躍です。

    https://tatsuhikoniijima.com/


    私は新島さんがご自身のサイトに綴られたメッセージが大好きで、これまでにおそらく千回近く読み返しています。

    その中の一つをご紹介します。 「本の脇道」
    https://tatsuhikoniijima.com/philosophy/

    「本は情報と想いを伝えるために生まれる。 内容を読み手にしっかりと届けることに本の使命がある。 それこそが、本の王道だと思う。

    にもかかわらず、その王道に沿って歩いてきたつもりが、気づけばわたしは脇道のようなところを歩いている。 本が本として生まれる時に、記された内容とは別の意味や価値が生まれるのではないかという、王道からは外れた道だ。

    それは、本を手に取る人に本の内容だけではなくて、本が生まれるまでに起こった物語や、本を作ることを決めた人の想いに、価値を見出してもらいたいと願い、本を作っているということ。

    本が生まれようとする場所に生じるエネルギーや想いは、それだけで人の心を潤す、本の内容と同じくらい価値あるものだと、わたしには思えてならない。 そういった想いとエネルギーに支えられて、本はこの世界に存在している。

    本を作る時に自分の想いやエネルギーが見えすぎてしまうのはわたしの未熟だ。 それでも、その脇道はこれからの本の在り方のひとつとなるのではと、わたしは信じて歩いている。」


    この方、そして、篠原紙工の仲間の皆さんに、たくさんの想いが詰まった本作りの最後、形にするという、最も大事なところを託せられることを心から幸せに思います。

    これまでもお伝えしてきた通り、 『神迎え』特装版の最後のページには、水野竜生先生の原画が入ります。 神楽の舞人を描いたもので、1点1点違う絵となります。

    さて、どうやって原画を入れるのか・・・


    デザイナーの谷さんが試行錯誤し、辿り着いたのは、黒い台紙に針で穴を空け、石州和紙で作られた赤い糸を使って四隅を留めるというもの。

    印刷機を使うこと以外は、すべて手作業の本がいよいよ誕生します。

    刊行日を2024年1月1日と決めました。 予約販売を Japan Craft Book のサイトで受け付ける予定です。 また改めて、ご案内させていただきますので、何卒、よろしくお願い申し上げます。

    今号もありがとうございました。

    Japan Craft Book プロジェクト 代表
    稲垣麻由美
    official@japancraftbook.com

    ーつづくー