悲しみというものは、
やわらぐことが
あったとしても
消えることはない。
そっと抱え、
ともに生きるもの。
悲しみという
心の荷物が増えるほど、
その人の言葉は重みを増し、
瞳は深くなる。

悲しみというものは、
やわらぐことが
あったとしても
消えることはない。
そっと抱え、
ともに生きるもの。
悲しみという
心の荷物が増えるほど、
その人の言葉は重みを増し、
瞳は深くなる。

今日、出逢った
人生の先輩の言葉が
まだ胸に渦巻いている。
「君は、人生は何のためにあると思うかね?」
「私は、そうですね…
愛を学ぶためにあるのだと思います」
「では、愛さえあれば生きていけると思うかね?」
「う……愛があれば生きていける……と、思います」
「いや、愛だけでは、生きていけないものだよ。
人間は、生きがいや、存在価値などを自分で持ててこそ、幸せでいられる。
それがない状態で誰かを深く愛せるかというと、難しい。
また、それがない状態で誰かに愛されても、難しいものだよ。違うかね」
「……」
「僕はね、この歳になり、なんだかますますそう思うんだ」
70代写真家と
50代文筆家の会話である。

細い路地で、
ランドセルを背負った男の子とぶつかってしまいました。
悪いのは、ぼっーと考えごとをしていた私。
「ごめんね」と謝ると、その小さな男の子は、
ただ一言、「いいよ!」と、ニコッと笑顔を向けて走っていきました。
「いいよ!」
あの明るい声がずっと私の心を温めてくれています。